歯科医になって31年ですが、この金属の入れ歯、実は28年間1つしか作ったことがありませんでした。それは、金属なので、薄くできるし、そう温度を通すので食べ物が美味しく食べれるというしろものですが、残念ながら上手く外れないようなものを作る事が出来なかったのです。普通のピンクの入れ歯だったら出来上がった後に改良が容易なので何とかなったのですが、金属はそうはいきません。レベルが高かったのです。しかし、3年前くらいから勉強を始めてみると、いくつかの勘所を発見しました。それで、この2年半に30個も作ってしまったのです。この数は和田精密という全国区の技工所が扱っている歯科医院の中では一番多いのだそうです。そこで、講師の依頼が来たというわけです。
和田精密のこの金属の入れ歯は使用後1年たっても新品のようにしていました。それは金属とピンクのプラスチック隙間が緻密で、まったく汚れがしみこんでいかないからです。まさしく和田精密だと思います。値段は一部保険がきいて20万円くらいしますが、インプラント1本分の値段にも満たないせいか、とても喜ばれます。笑顔が多いので、僕もやってて楽しいです。まさしく、僕、患者様、技工所”の三方良し”だと思います。この講演の機会をいただきましたのですぐにはできませんが、充分準備をして、いつの日か多くの歯科医院に同じような体験をしていただきたいと思っています。